季節の制作とか、○○らしく、って大人が満足するだけ。
子ども達には正月だろうが、松だの縄だの金色だの関係なくて
まっさらに、その物と向き合い、魅力を見つけ、創造していく。
まっさらに、その物のおもしろさを見つけて遊ぶ。
既成概念なしに、素材そのものと対峙できるって、めちゃくちゃうらやましい。
こんにちは。アートあそびラボの苅部洋子です。
都内の保育園での美術の時間。
お正月ぽいオブジェができるように、松や縄や松ぼっくりを用意した。
しかし、子ども達には、「正月らしさ」「お正月ぽい」などという既成概念はなく、
まっさらに素材そのものを感じ、探求し、創造していくのです。
作品の下に敷くように用意した、金の紙。
裏に色を塗ったら丸まった → 禰豆子のくわえている筒になる。
チョキチョキ切って枝に貼る → 刀になる。
縄や松で、ヘビやコンドルが生まれる。
粘土板代わりの牛乳パックは、何かを描きたくなる白い紙。
台紙にしたら?と提案した黒いパネルは、切る→はじいて音が鳴ることを発見する!
粘土をハサミでチョキチョキ切る。ひたすら切る。(確かに切る感触がおもしろい。できる形もおもしろい。)
等々、こちらの想定を超える表現が、あちらこちらで生まれます。
私は、その姿を見ながら「は~✨」「ひ~💦」「へぇ~~♡」「ほぉ~~♡」
と、感心するばかりです。
そして、次のアートの時間。
ほとんどを子ども達に委ねよう、と腹をくくって、
金ぴかの紙と、絵の具などを置いて
好きに描いたり、切ったり、貼ったりして遊ぼう~と言ってみた。
それでも正月らしさを捨てきれず、トラの写真を用意した私。
子ども達は「トラかっこいい〜!」「お名前シール(寅)貼りたいの」と、
素直に、それいい!と感じて、自分の画面に取り入れていきます。
そして・・・
トラの写真を塗りつぶす人もいます(^_^;)
使わないという選択をする人もいます。
金ぴかの紙の裏に描く人もいます。
私の何気ない提案にも、不要なものはきっぱりと「いらない」「やらない」と言います。
その姿に少しホッとする。私の影響力はそんなに強くないらしい(笑)
とにかく彼らは、自分の感覚で決めていく!
季節感に縛られずに
お正月だから金の紙持ってきた、夏には貝殻拾ってきた
秋は落ち葉がいっぱいあるよ、というくらいのゆる~い気持ちで
切る貼る描く物を一緒においてみる。
出来上がりを決めずに、彼らと一緒に遊んでみたら
見たことの無い、表現の世界を見せてくれるはずです✨
最後は
刀を作る人、絵の具を混ぜることに夢中になる人、自分の画面でクレヨンの実験をしている人
それぞれの興味関心に沿って、遊んでいました。
真剣なまなざしで、楽しそうに、満足げに。
既成概念の無い今、存分に、自分のやりたいことを、やってくださいね。
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